
愛媛県酒造協同組合と愛媛県内の蔵元たちは、海外での販路開拓と国内市場での消費拡大を目指しJapanブランド育成支援事業に取り組んでいます。「これまでにない、新たな日本酒の楽しみ方を市場に提案できないだろうか」そう考えた蔵元たち。彼らは、愛媛県がある瀬戸内海とよく似た気候風土の地中海に着目しました。内海の穏やかな景色や一年を通じた温暖な気候、ともに豊富な魚介類が獲れるなど共通点が多い瀬戸内海と地中海。そもそも、地酒は地元で獲れる旬の食材と合うよう、長い伝統のなかでその味が培われてきました。愛媛の酒も瀬戸内の味覚に合うよう、旨みのあるまろやかな酒が特徴で、よく似た気候風土が育んだ地中海料理であれば、相性が良いのであろう。蔵元たちはそう考えたのです。
ただ地中海と言ってもそのエリアは広い。そこで蔵元たちは、海の幸、山の幸を織り交ぜた地元料理「マリモンターニャ」に代表されるように、より愛媛の食文化と近いスペイン・カタルーニャ地方に着目しました。実際に、現地バルセロナの3ツ星レストラン「レストランSANT PAU」において試食会イベントを開催。「この〝絹〟のような飲み物は柔らかさと複雑さを兼ね備えている」とマスコミで大きく報じられ、地中海料理とのマリアージュも現地の人々から高い評価を得ました。こうして異なる食文化とのコラボレーションに自信を深めた蔵元たち。今回誕生するブランドは、そんな蔵元たちが腕を奮いつくったお酒のなかでも、より地中海料理と合う選りすぐりの商品です。
